2010年12月31日
「きのうはあすに」 中桐雅夫

今年もあと4時間半。この詩をお届けするのもゆにふりで3度目になりました。私が大晦日に毎年読んでいる詩、中桐雅夫さんの「きのうはあすに」をお届けします

新年は、死んだ人をしのぶためにある、『きのうはあすに』 「会社の人事 中桐雅夫詩集」晶文社
心の優しいものが先に死ぬのはなぜか、
おのれだけが生き残っているのはなぜかと問うためだ、
でなければ、どうして朝から酒を飲んでいられる?
人をしのんでいると、独り言が独り言でなくなる、
きょうはきのうに、きのうはあすになる、
どんな小さなものでも、眼の前のものを愛したくなる、
でなければ、どうしてこの一年を生きていける?
今年も本当にお世話になりました。
皆様、どうぞよいお年をお迎えください
